ちまたに数多くある整骨院と整体院の違いって？

あなたは整骨院と整体院の違いを知っていますか？

元々整骨院（接骨院も同じ）とは、骨折・脱臼の応急処置・打撲・捻挫・挫傷（肉離れ様のケガ）の対処を行うところです。そして顧客の許可を得て健康保険を使ってその施術費用を、あなたが加入している会社の組合や社会保険（保険者）へ、あなたの代わりに請求する権利を与えられている。そうした“医療に類似した行為を行う施術所”というのが本来です。

簡単に言えば、実際に全体でかかる費用が実際２千円必要なのだとすると、あなたはその30％のお金を整骨院窓口払っておき、あとの70％は健康保険が使えるので、整骨院が代わりに請求するのを許可しますよ、というものです。なのでその許可に署名がいるのです。

ただ、整骨院でありながら自費（数千円）での施術を行っているところは、それなりの理由（各院の方針）があると思いますので、疑問に思うところを一度聞いてみられたら良いでしょう。

もちろん上記のケガの原因以外は健康保険が使えませんので、明確なケガが原因ではないような「ダルイ、しんどい、肩こりや慢性的な腰痛、五十肩など」で健康保険を使うことは認められません。それ無視をして原因以外で意図的に健康保険を適用させると、完全に違反となります。

では、そこで行うマッサージはどうなのでしょうか。マッサージをされること自体は施術方針の一つなので違反ではありません。

各々の方針があって様々やり方をされているはずですから、もし整骨院にかかっていて分からないことがあればそこの先生に聞くと正しく答えてくれるはずですので、施術方針も聞いてみましょう。

自費での価格も、飲食店の高級レストランの価格と、チェーン店食堂の価格のような差があるように、その院ごとに価値を持たせて施術者によって設定されています。

では”整体”とは何のこと？

私たちの身の回りには、今や少し歩くだけでもいたるところに整体の看板をみることができますよね。ではその整体とは何を指すのか考えたことはありますか？
　
その範囲は非常に広く、鍼もカイロもマッサージも、カラダに触れて自分で「これは整体です」と言えば何でもありになっているといえます。ルールがありません。
　
整体というのは明確には定義できないあいまいな言葉で、一言でいえば「手を使って心身のさまざまな不調を健康な状態に正す行為」ということができるでしょう。
　　
ただ、接骨院（整骨院）の業務内容は明確で、健康保険をつかって骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷について応急処置を中心とした療養をするところといえます。

実際は国家資格が必要なわけでもないため、誰がどのような方法でどんな方法を行っても、勝手に整体と名付けても違反にはならない業態です。

あなたは、整体といわれてどんなものをイメージしていますか？あなたのイメージするそれも整体かもしれませんし、あなたの家族や友人が知っているそれも整体なのかもしれません。

整体は全てプロなの？どこも同じ？

整体と言われると、イメージ先行で”プロ・イメージ”がついていますよね…。

しっかりとした国家資格を持っている施術者もいれば、民間資格のみの人、資格なしの人、残念ながら資格を持っていても技術に自信も経験もなく、職業レベルのことができないような人もたくさんいます。
大手のチェーン店整骨院のオーナーに聞くと「資格を取って間もない入社したての20代の人達を数週間、長くて２、３ヶ月間の研修だけしながら、少しずつ顧客の体を触れて実験台的に”現場修行”をさせている、といったケースも非常に多いけれど、仕方がない。」とのことです。

そうでないとチェーンの整骨・整体院は回っていかなくて、コンビニ的に経営できないのだそうです。ですが、最近では可能な限りしっかりと勉強や研修会、そして教育をした上で現場に立つようにしている会社もあるので、全てではないようです。

怖い話ですが、そう考えると全てをお金を払えるプロと言ってよいのかはわかりませんよね。

整体といわれるジャンルには、鍼灸をメインにして整体といったり、カイロプラクティック整体、ボキボキ整体、優しく触れる整体、ヒーリング整体、香り整体、気功整体など、なんでも整体と名乗ることができます。すべては整体と名乗るほうが頭でイメージが付きやすいからだと考えられます。

ちなみに、あなたが整体に頼ろうとした際は、イメージや直感でどこに行こうか決めていませんか？整体院を構えているからと言ってイメージだけで安心できるかどうかはわかりませんよ。